ワン・イヤー・イン・ナミビア -365日のブログ-

2016年1月1日、人生初となる1年間まるまるナミビア暮らしが始まった。アフリカ大陸で過ごす1年間。青年海外協力隊としての活動や、今の自分を記録に残していくための1年間限定ブログ。

言うは易く行うは難し

2016年7月12日、天気晴れそして強風。

 

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寒い!今週になって昨日今日と冷え込みが強くなったなと感じる朝です。始業前の学校では子どもたちは校舎に沿って日向ぼっこをしています。自分も今日はあまりに寒いので一緒にお邪魔しました。これが思いの外あったかいんです。寒い日がまだまだ続きそうですが寒さに負けずに頑張ります!本当に朝起きるのが辛い今日この頃です。

 

グレード6の算数はお金に関する問題の学習をすすめてきましたが、いよいよ見切りをつける時だなと判断をしました。買い値と売り値、利益や損失に関する言葉の意味やそれに該当する数値を書き出すところまでは意外とスムーズにすすんだ今単元でした。が、やはりネックは文章問題。英語の文章で書かれた内容を理解して、頭の中でイメージして答えを導くための立式をするというのは子どもたちにとってはかなりハードルが高いんだなということを先週から日々感じていました。例えばこんな問題。

 

“Christine sells a bread for N$10 in bakery. It costs N$5.50 to produce one bread. ”

a) The profit of one bread is ...

b) Today she sells 30 breads. How much the amount of today's profit?

 

日本語にすると...

 

「クリスティネさんがパン屋でパンを1斤10ドルで売っています。1斤のパンを作るのには5ドル50セントかかります。」

a) 1斤のパンの利益は...

b) 今日、彼女は30斤のパンを売りました。今日の利益の合計はいくらですか?

 

という感じです。まぁ改めて日本語訳してみると1斤やらドルやらセントやらで難しく見えますね。これを指導していると様々な壁にぶち当たります。

①10−5.50ができない

正しく位をそろえて筆算を書くことができない子が半分以上。だいぶ前に教えたことなので忘れている子がいました。復習の必要性を痛感です。そして0からの引き算ができない子がまだまだ目立ちます。0から数は引けないということは何度も繰り返し伝えていくしかないようです。

②30斤分の利益を出す立式ができない

子どもたちは立式(Make the notation)はもちろん得意ではないんですが、たし算ひき算以外の立式となるとさらにハードルは高くなります。1つ1つ絵を描きながら説明して4.50×30が使えるよね!とここまでいって理解できている子がクラスに10人程度でした。わかったことは、九九表が大事だということは理解してきている子どもたちですが、そのかけ算、九九をどこでどう使うのかということは理解できていないんだなということです。知識詰め込み型はやはり非常に脆いなと感じたところでした。

③×2桁のかけ算ができない

ここまでくればあとは筆算で計算するだけですが、まだ×2桁を苦手としている子どもはここでもまたつまずきます。もちろん以前に比べると習得した子どもたちの数は増えていますが、全く手も足も出ない子どもたちがいるのも事実です。

 

もうどこから手をつけていいのかもわからない状況が常にあります。指導したいことはもっとこの先のことなのにその手前手前で小さな壁があるためになかなか本題に入れないということの連続です。で、まぁ想像がつくかもしれませんが子どもたちもだんだん表情は暗くなりやる気も無くなるわけです。言いたくないんですが、心の中では

 

なんでわかってくれないんだよぉーーーー!!??

 

と常に叫んでますが、それは自分の指導が悪いからだよ!と自分でノリツッコミを毎回入れています。難しい。そしてこれを諦めというのか決断と言うのかはわかりませんが、もう明日テストをすることにしました。深い沼に足を取られる前に、早目に切り替えて次に進むという選択です。悔しいですが、今はこれがベストだと信じています。

 

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そんな中でも嬉しい気づきもあるものです。この子は算数はとっても苦手な子です。ですが、今日も小数のひき算の練習問題に頑張って取り組んでいました。0から数は引けないこと、隣の位から借りてくることを伝えて一緒に問題を解きました。一学期はそこまでやる気を見せていなかった彼女ですが、ここ最近はコツコツ頑張る姿が見受けられます。残念ながらまだその努力が成果としては出ていません。そして自分と彼女をしっかりサポートできていないなとこのブログを書きながら今反省しているところです。

 

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彼らは決して諦めているわけじゃありません。できるようになりたくて、わかりたくてみんなもがいているんだなと感じます。そのために自分には何ができるのか。まだまだ答えは見つかりません。が、自分も決して諦めたくないなと思います!子どもたちと同じようにもがいてみます!