あの頃の自分には出会えないから これからの自分に会うのが楽しみになる
2017年3月12日、天気くもり。
もう3年ほど前のことになります。青年海外協力隊に参加するにあたって個人調査票や様々な提出書類の作成に取り組んでいた際、希望の派遣国を書く欄がそこにはありました。あらかじめ募集要項を見ていくつか目星はつけていたんですが、その中でもとくにひときわ自分の興味を引くものがありました。
『算数と理科の指導を行い、可能であればクラス担任もお願いしたい』
小学校教育では情操教育指導の募集が多い中で、ガッツリ学習指導が行える要請内容且つクラスまでもたせてもらえるかもしれないという条件は自分にとって完璧なものでした。なので迷わず第一希望はそこにしました。その要請元の国が
でした。しかし希望調査票の第一希望欄にナミビアと書いたその時、自分はまだこの国がどこにあるのか、どんな国なのかを全くもって知らなかった上にこの時は全く調べようともしませんでした。我ながら楽観的な人間だなと。そしてその後の面接試験等々を無事にクリア!受け取った通知表には
派遣国:ナミビア
配属先:ブンヤセカンダリースクール
といった内容が書かれていました。自分の第一希望!やった!!ということでナミビアに行くことが決定したのでさっそくネットで調べてみると...!!アフリカ大陸じゃん!!とんでもない国に行くぞ!!これが自分とナミビアとの出会いでした。
あれから3年。間も無く帰国するわけですが、その前に任地ブンヤを去る時がやってこようとしています。第一希望に選んだ配属先がまさかの村だなんてことはナミビアに来るまで全く知りませんでした。広がるのはザ・アフリカの景色。もうちょっと発展した町をイメージしてたわけですが、初めてブンヤにやって来たあの日、地平線からグググと昇る太陽を見て
任地がブンヤで良かった!!
そう思ったのを今でも覚えています。そしてあれから1年9ヶ月。ブンヤの人々の温かさと大自然に包まれて過ごした時間はかけがえのないものになりました。全ての瞬間がどれも忘れがたく、だからこそこうして毎日ブログを書くことができたんだと思います。
人との出会いやつながりを正直大事にしていなかった過去の自分。一匹狼という呼び名がピッタリでした。が、そんな言葉はナミビアの人々には通用しません。独りだろうが一人だろうが同じ村で生活する自分は彼らの仲間であり家族。誰とでも会えばカバンゴの挨拶を交わし、元気ですか?とたずねられれば元気です!と返す。そんな交流が当たり前のこのブンヤの村。いつの間にかブンヤに日本人がいるのが当たり前になった頃には自分はきっとすっかり変わっていたんだと思います。
そして今日。任地のブンヤがあるナミビア北部で過ごす最後の日曜日はやはりここにやってきました。自分のブンヤ生活の始まりの場所、カバンゴリバーロッジです。ここに初めて来た時に眺めた夕日が沈むカバンゴリバーの美しさ。こんな美しい川のそばでこれからブンヤでの生活が始まるんだ!と胸を高鳴らせたあの日。あれから1年9ヶ月が経つという事実が未だに信じられませんが、ふり返ればたくさんの思い出があることがその証拠です。あの日自分はどんな気持ちでこの川を眺めていたのかな。あの日自分はどんな「今日」を思い描いていたんだろうな。...川を眺めながらいろいろ考えてしまいました。そして、今日で帰国までちょうど一週間!来週の今頃は空港、来週の今頃は飛行機の中、来週の今頃は...。
いよいよ始まる最後の一週間。どれもこれも全てが最後!日本への帰国にまだ実感が湧いていませんが、残された時間は間違いなく一週間。任地での時間はラスト1日です!!そして最後だからこそたくさんのありがとうを伝える!そんな一週間にしたいなと思います。
ステキな夕日をありがとう、ラストカバンゴリバーロッジ!!