ワン・イヤー・イン・ナミビア -365日のブログ-

2016年1月1日、人生初となる1年間まるまるナミビア暮らしが始まった。アフリカ大陸で過ごす1年間。青年海外協力隊としての活動や、今の自分を記録に残していくための1年間限定ブログ。

頑張る人の背中を押しているようで実はそんな背中に自分が引っ張られていることの方が多い

2016年10月21日、天気くもりのち晴れ。

 

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久々に朝の空を覆った雲がなんともステキな一日のスタート。今週はなんだかいろいろありましてすごく長かったような気がしています。が、それも今日でおしまい。30歳最初の週から非常に充実した毎日を過ごしていることに感謝しながら今日も一日頑張ります。

 

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 グレード6は図形の学習を終えて次の単元Mensuration、測量の学習に入りました。その中で最初に取り上げるのがPerimeterの測量です。ペリメーター?なんだ??と最初は謎でしたが、こちらは日本語にすると「周囲」を指します。図形の周囲の長さを計算で求めるという活動です。そしてこの学習に必要なのが各図形に関する知識になります。これまで図形に関して時間をかけて学習してきた子どもたち。現在この測量の指導をしている中で図形の名前、特徴などが確実に定着していることを感じることができて非常に嬉しい限りです。正方形は全ての辺が同じ長さだから辺の長さの情報が一つわかれば周囲の長さが求められる!長方形は向かい合った辺の長さが同じだから...といった言葉が子どもたちから聞けることに成長を感じます。自分の「Why」ではじまる質問に対して「Because」で回答する子が増えてきた事実。この一年本当に子どもたちは頑張ってきました。学年末試験まであと約一ヶ月、ラストスパートも自分にできることに全力で取り組んでいきたいと思います!

 

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金曜日の自分の受け持ちは5時間目で終了です。なので、一週間がおわったーーー!と早めに羽を伸ばそうかなぁなんて思っていたところに訪問者がありました。グレード11の担任のMs.ナンボンニ。彼女は何かと自分を気にかけてくれるアネサン的存在で、口癖は「そのケータイは日本に帰る時に私にちょうだいね!」です。そんな彼女に昨日の朝、実はお願いされたことがありました。

「私もアレを作りたい!」

まぁこういうお願いをされる場合、基本的には「作りたい!」というよりも「作って!!!」という依頼をする方のほうが多いわけですが、彼女はどうやら前者のようでした。普段だったら時間があったらねと自分の忙しさにかまけてサラッと流してしまうところなんですが、彼女は今日改めて理科室にやってきて「どうやって作るんだ!?」といつものガツガツスタイルで質問してきました。正直最初は一週間の疲れもあったので乗り気になれなかったんですが...よし、一肌脱ぎますか!!

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こういう依頼をされること、実は日本ではあまりありませんでした。きっと自分が一匹狼であまりいい雰囲気を醸し出せる教員じゃなかったからだと反省しています。今なら違う自分になれる気が...!で、ついついお願いをされると一から十まで自分の思うようにやりたくなるところですが、ここは自分を抑えるところだなと判断。やり方を教えて、ここをこうしてみて!と指示を出す感じですすめてみました。このものづくりのために色画用紙も用意していた彼女。ただ、色の種類が少なかったので彼女のやる気に応えて自分の画用紙ストックを奮発しちゃいました。珍しく遠慮がちな彼女でしたが、色を変える意図を説明すると納得して受け取ってくれました。難しいデザインは自分がスケッチしましたが、基本的には彼女が描いたり切ったりして自分はそれを見守る感じですすんだ作業。黒ペンで線をなぞるところは彼女の方がこだわって仕上げていました。そして最後、できあがったパーツにマグネットを貼る楽しい作業も彼女が全て自分でやり遂げ、約2時間で完成したのがこちらです。

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「人間の胃は一つでしょ。ブタも一つなの。でもウシの胃は四つの部位に分かれているのね。それを伝えたいの!」

そう熱く語る彼女はagriculture、農学を担当する教員です。以前自分が土に関する指導で困っていた際も土の種類の違いについて丁寧に説明してくれたことがありました。今回は自分の人体臓器マグネットの牛版を作りたいと依頼されたわけですが、この通り見事完成しました。そしてこれ、本当にほとんど彼女が作りました。自分はアドバイスを加えただけ。彼女の努力と思いの賜物です。

嬉しい以外の何ものでもありませんでした。一つ目、自分の仕事の様子を見てそれをやってみたいと思ってくれたこと。二つ目、思ってるだけじゃなくて行動に移してくれたこと。三つ目、最後までちゃんとやりきってくれたこと。そして四つ目、楽しそうに作ってくれたこと。作業を終えてできあがった作品を見ながら、これを使って授業をするのが楽しみだと笑顔で語ってくれた彼女。きっと頭の中では生徒たちの顔が浮かび上がっていたのかなと思います。その感覚は自分のものと全く同じ。これぞ授業準備の醍醐味であり、それを感じてもらえたかなと。彼女の行動のおかげで一つ自分の技術を移転することができたことに本当に感謝したいです。なんかすごくハッピーになりました!

 

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さぁ一週間が終了!午後は車をヒッチハイクしてとある村にやってきたわけですが、今日は文字数の関係でここまで!続きは明日にしたいと思います。とにかく今振り返っても濃い一週間だった今週はまだ終わりません。To be continuedです!