ワン・イヤー・イン・ナミビア -365日のブログ-

2016年1月1日、人生初となる1年間まるまるナミビア暮らしが始まった。アフリカ大陸で過ごす1年間。青年海外協力隊としての活動や、今の自分を記録に残していくための1年間限定ブログ。

マラソンと人生が似ているというのはただのコジつけ【前編】

2016年10月1日、天気曇りのち晴れ。

 

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まだあたりは真っ暗な朝5時半にスタート地点に集合。 本当に今日開催されるんですよね!?何の盛り上がりもないトラック会場に先行きの不安を覚えましたが、スタート4分前にいきなり集まってくださいのアナウンスが。するとどっと集まった参加者たち。暗すぎて見えませんでしたがちゃんと他のランナーもいて少し安心しているとこれまた突然パーン!とピストルの音が鳴りました。えっ、あっ始まりですね!はいわかりましたという感じで流れるようにスタートした人生初のフルマラソンへの挑戦です。

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これからどんな2年間が始まるのか全くわからなかった2年前の今頃の自分。ナミビアの見知らぬ地での生活を想像することすら難しく目の前は真っ暗。それでも現職教員として青年海外協力隊に参加することが決まったからには逃れるわけにはいかず、流されるように時間だけがどんどん進んでいきました。そして派遣前訓練を終えてもまだ湧かなかった実感が昨年7月6日、日本を発つ瞬間を迎えてようやく現実のものになりました。2年間、自分自身への挑戦のスタートでした。

 

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さぁこれが今回のマラソンのコースになります。図の右上がスタート地点スワコップムンド、左下がゴール地点のウォルビスベイになります。スワコップムンドの街中を9km走ってからウォルビスベイに向かって真っ直ぐと進みます。わかるように海沿いを走るコースです。朝6時にスタート地点を出発。早朝はかなり寒いスワコップムンドなので走り出すと体感気温がちょうどいい感じになりました。さぁゴールを目指すぞ!!

 

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走り始めて30分が過ぎた6時半頃、ようやく辺りが明るくなってきました。住宅街を右へ左へと進んでいくコースには看板などの指示はありませんが、ちゃんとガイドさんがいてくれるので問題なく走れます。目の前に見えてきたのはスワコップムンドの象徴である赤白の灯台。なんだか今日はすごくいい感じで走れている自分!これは行けそうな予感です!!

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ナミビアに到着してまず始まったのは一ヶ月の首都訓練。見るもの全てが新鮮で、当たり前ですが他はみんな肌の黒い方ばかり。そして当たり前に英語が飛び交う日常。本当に一変した自分の生活でしたがとにかく何もかもが楽しい!これから本格的に始まる任地での生活も楽しくなりそうな予感でした。

 

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スタートしておよそ1時間、ようやくスワコップムンドを離れウォルビスベイに向かう一本道にたどり着きました。ここからはとにかく真っ直ぐゴールに向かうのみです。予想外だったのは道路規制が全くされていなかったこと。普通に車がガンガン走っている中道路脇を走ります。オイオイ危ないよ!とつい口に出てしまう場面が何回か。

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 それでもこの景色を見て走れるならそんな文句も飲み込んでしまえます。左を見ればナミビアが誇る雄大な砂漠。

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右を見れば大西洋が広がります。砂漠と海に挟まれたマラソンコースというのは世界でもかなりレアなのではないでしょうか。この景色を目にしながらとにかく前へ前へと走り続けます。気持ちがいい!!

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任地ブンヤでの生活が始まった昨年8月。ここから自分のナミビアでの教員生活が始まる!そう思うと胸が高鳴りました。初めて授業を受け持った三学期。英語での授業やナミビアの教育制度に不慣れな自分にとっては毎日が勉強の日々でしたが、同時に毎日が刺激的でした。そして毎日がビックリするようなことの連続。もちろん大変で言いたいことも山ほどありますが、ブンヤという村での生活はこれまで経験したことのないものでした。見るもの全てに感動する毎日。来てよかった!!

 

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ついに中間地点に到着!もう半分走ったんだという驚きの方が大きかったです。つまり、まだまだいける心の余裕が!先週の練習の際はここでもう足が言うことを聞かない状態でしたが、今日はまだまだ走れます。この調子でラスト半分、行けるぞ!!

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今年は1年間きっちりと教科指導を担当できる一年。昨年の経験を生かして自分なりに指導方法を考えて日々の授業に挑む毎日は難しいことばかりですが、その分手応えがあった時の喜びはヒトシオ。そして迎えた自分のナミビア生活のハーフポイント3月20日。来年のこの日には自分は日本にいる。もう半分しかない。そう思うと残り一年に向けてのヤル気が高まりました。まだまだやりたいことがたくさん!まだまだ頑張れる!!

 

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しかし半分を過ぎた頃から左足の膝の外側に異変が。きたかぁと。まぁ半分走ったらこうなるだろうなぁということは予想できていたので想定内。マラソン大会のいいところは当たり前ですが目の前に人がいるんです。あの人についていこうというペースメーカーを見つけると自然と頑張れるのが不思議でした。いつもの練習の際は一人なのでついつい心の中の悪魔に負けてしまいますが、今日は頑張れます!足の痛みに耐えながらも何とか30km地点まで到着です!!

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半分を過ぎた時、それは突然起こったんですねぇ。きたかぁと。こちらは全く予想していなかった想定外。まぁかなりきつい期間でした。それでも前に進むしかないのでゴールを目指して一日一日今日を頑張り続けた日々。ナミビアに来て初めて一人(独り)を痛感しました。なぜここに来たのだろう。

 

【後編へ続く】

マラソンと人生が似ているというのはただのコジつけ【後編】 - ワン・イヤー・イン・ナミビア -365日のブログ-