ワン・イヤー・イン・ナミビア -365日のブログ-

2016年1月1日、人生初となる1年間まるまるナミビア暮らしが始まった。アフリカ大陸で過ごす1年間。青年海外協力隊としての活動や、今の自分を記録に残していくための1年間限定ブログ。

技術は嘘をつかない

2016年7月20日、天気晴れ。

 

約一ヶ月サボっていました、ランニング。そろそろ走り込んでおかないと間に合わないかなと思い、昨夜からトレーニングを再始動したところです。夕飯のカレーを弱火で煮込む段階まで仕上げてから走り始めたのでもうあたりは真っ暗でしたが昨夜は満月!月明かりに照らされながら夜道を走るのはなかなか気持ちのいいものです。

そして久々に走ったのでカラダも疲れていたようで、今朝は気付いたら朝5時でした。体力も筋力もしっかり鍛えないとなと感じた1日のはじまりです。

 

f:id:TPVC28-Namibia:20160721054017j:image

ここ最近ダウンロードした日本のドラマを昼食の時間や晩ごはんの準備中などをつかって立て続けに見ています。『半沢直樹』の倍返しもかなり痛快でスッキリしましたが、今さっき最終回を見終えた『下町ロケット』!いやぁ、マジでよかった!1回目のロケットが飛んだ場面では久々に涙が出ましたね。ものづくりにかける技術者たちの想いに胸が熱くなるドラマでした。その中で出てくるキーワード「良いものをつくりたい」っていうのはきっとどの職業においても共通することなのかなと感じました。良い会社をつくりたい、良い(おいしい)料理をつくりたい、良い授業をつくりたい!そしてそれが一筋縄ではいかないのも共通していること。失敗して試行錯誤しての繰り返しの中で少しずつ自分の納得できるものがカタチになっていく気がします。そして自分がコレだ!と思ったものが相手に受け入れられた瞬間が何よりのやりがいだなと。

 

f:id:TPVC28-Namibia:20160721124754j:image

グレード6は現在ともなって変わる2つの数量に関する学習がすすんでいます。正直自分の中では簡単かなと思っていた単元でした。が、数同士の差を即座に算出したり、英語でその関係性を説明したりという点はブンヤの子どもたちにとっては簡単ではないはずと考えて、実際に授業をスタートするまでの準備にかなり時間をかけてきました。パワーポイントを作るのにも慣れてはきましたがやはりパソコンに不得手なので時間がかかります。が、アイデアだけはあるのでそれをなんとか盛り込みました。ワークシートも子どもの「できる!楽しい!」を引き出すために問題の1つ1つを自分なりに考えました。こうしてつくりあげた今回の単元です。

 

f:id:TPVC28-Namibia:20160721125234j:image 

自分のつくったものをテストするのは日々の授業。子どもはシビアです。わからなければ手が動きません。つまらなければ寝ます。諦めて思考を停止する子、そもそも教室に来ない子もいるのが事実です。なんとか今回の単元は子どもたちに楽しんでほしい!という想いで挑戦してきました。そして今日は図のパターンを数に表して関係性を文字に表すという活動に取り組みました。今単元の学習も終盤です。子どもたちもパワーポイントからのワークシートの流れに慣れてきて、学習にスムーズに取り組めているなと感じます。積み重ねの学習によって理解も深まっていて、それが自信にもつながっている様子があります。そして何より夢中になって問題を解く姿が!いつもだったら授業終わりの時報のベルが鳴ると待ってましたと言わんばかりに動き出す子どもがいるんですが、今日はなんと誰一人として動きませんでした。おしゃべりもせずにみーんな課題を続行。初めてでした。嬉しかった!!こんな授業が毎回できればと思って努力をしますが、業者からの発注内容(教育省からの学習指導要領の内容)に無理があったり難題があったりするのが常です。それに挑戦していいものをつくりつづける、教育もまたものづくりの一つであるということを感じた次第です。そして今は自社製作。一人で授業を作り続ける日々です。日本の研究授業のように学年で、職場全体で一つの授業をつくりあげる共同開発の意義もナミビアに来て学んだことの一つです。一人じゃロケットは飛ばせません。みんななら飛ばせるんです。今はナミビアにて自身の技術力を高める時だと信じてこれからもがんばりたいと思います。下町ロケット、帰ったら本で読みたいです。

 

f:id:TPVC28-Namibia:20160721132108j:image

ドラマなんて見てる時間があったらもっと自分の技術を磨け!とも思いますが、感性を広げるという意味でもこれまた一つの技術開発とこじつけておきます。仕事が終わって家に帰ると一人の生徒が自分を手招きして呼んでいました。そうだ!と思って行ってみると、子どもたちが牛の解体をしていました。と言ってもほぼ終盤だったので、自分には牛肉を切っているようにしか見えませんでした。ちなみに写真の男子二人が切っているのは頭です。一から解体するとおよそ3時間かかるそうです。牛の屠殺は帰国までに必ず最初から最後までをしっかりと見たいと思っています。自分の感性を広げるためにも。

この切った肉は明日の夕飯になります。子どもたちはおいしい牛肉を食べて今週末の月に一度のホームウィークエンド(家に帰る週末)を迎えます。

f:id:TPVC28-Namibia:20160721132959j:image