ワン・イヤー・イン・ナミビア -365日のブログ-

2016年1月1日、人生初となる1年間まるまるナミビア暮らしが始まった。アフリカ大陸で過ごす1年間。青年海外協力隊としての活動や、今の自分を記録に残していくための1年間限定ブログ。

南半球では太陽が北側を通るという天文的な当然の事実を影で確認すると小さいけれどリアルな感動がある

2016年6月8日、天気晴れ。

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ここ最近、朝の学校に違和感がありました。朝のスタッフミーティングが月金のみになったために自分が学校に到着するのが少し遅くなったからかもしれませんが、それにしても感じるこの圧迫感。
生徒の数が増えた??
ナミビアの学校では基本的に一年間子どもの数は変動しません。日本のように学期の変わり目に転出入の子どもがでるということももちろんあるにはあるそうですが稀なケースだそうです。逆に妊娠によって途中で退学する女子生徒がいるのはアフリカならではかもしれません。
ではなぜ子どもが増えたように感じるのか?ここのところずっと不思議に思っていたんですが、ようやく謎が解けました。朝の時間に生徒たちが教室の中ではなく外で待機するようになったんです。それも、日光を浴びるように固まって。やっぱり冬はナミビアの子どもたちにとっても寒いんだなと。中には夏と全く同じで半袖シャツ一枚で登校してくる生徒もいますが彼らも寒くないわけが無いようです。

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やっぱり太陽のエネルギーはとても大切であるということを感じたところで、グレード5は今日からチャレンジが始まりました。太陽の光によってできる影を利用して時間を判断する道具、日時計(Sundial)の作成に取り組みます。日本だと影の動きを記録することで太陽は東から昇って西に沈むこと、影はその逆に動くことを勉強しますが、ナミビアのグレード5では日時計の構造を調査することが学習内容に入っています。昨年は影の向きと長さを時間ごとに動画を撮影して「はい!動いてるね!」という感じでサラーっと流してしまったところだったんですが、今年は時間にも余裕がありそう(甘い見積もりかもしれませんが)なので、ここでProjectを実践することにしました。

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Projectはナミビアの成績評価対象活動の中の1つでシラバスに明記されているものです。実はこれが指導者泣かせのかなりのやっかいな活動です。簡単に言うと長期的な課題に取り組んだり調査をまとめたりする活動になります。これを二学期にやらなければならないという風にシラバスには記載されています。まぁおそらく別の小さな課題を与えることで代替えしてProjectをやらない先生もたくさんいるだろうなと予想されます。自分もそうしようかなと思っていましたが、まぁダメ元でやってみようと!

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日時計の構造を理解するためには自分たちで日時計を作るのが1番の方法だと考えました。しかし、モノを作るというのはブンヤの子たちにとってはなかなか簡単ではないことはこれまでの経験で理解しています。なのでワークシートを用意して、今日は手順を1つ1つ説明。その中でも特に難しい指導が「毎回同じ場所で、同じ向きに紙を置いて影の記録を取る」ことでした。子どもたちはおそらくその理由はわかっていません。ですが、正しい日時計を作るためには必要不可欠な指導でした。北という方角を言ってもわからないので、道路の方にワークシートのこの部分を向けて置きます!と表現してなんとか伝わったかなと。

明日から毎日違う時間に記録をかき足していき、一週間かけての日時計の完成を目指します。子どもたちがいったいどんな日時計を完成させるのか、楽しみにしていたいと思います。

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放課後は久々のアフタヌーンクラスに入ってグレード6のわり算を個別指導!やっぱり授業中よりもはるかに効率よく丁寧に指導できるこの時間はすごく貴重です。今日も何人かの子どもたちは明らかに理解度が上がったなと感じました。しかし、この時間の指導を毎日やるとなるとやはり大変なことには変わりありません。無理は禁物とわかっているんですが、子どもたちの学力を伸ばすためには必要。難しいジレンマを感じています。

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今日で6月も始まって一週間が経過。ここ最近感じることは「充実してるなぁ」ということです。毎日学校に行って授業をして、家に帰って夕飯作ってランニングか筋トレをする代わり映えのない毎日ですが、毎日ブログに書きたいと思うことが本当に尽きないのが不思議です。流されるように動いて今に没頭できることが今は幸せです。

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家に帰るとお客さんが。「探してたよ!」と言ってやってきたのはブンヤミッションのシスターさん。以前彼女が大きなマルーラの実(明日また紹介します)をたくさん集めているところに遭遇した際、このマルーラの実でドリンクを作るということを教えてくれました。飲んだことあるかと聞かれて「ない」と答えると、今度作って持っていってあげると言われ、今日彼女がやってきてくれたわけです。素直にとても温かい気持ちになりました。日本にいた時には考えられないくらい人との交流に前向きになっている自分が恥ずかしいような嬉しいような。このマルーラドリンクに関してはまた明日紹介したいと思います。