ワン・イヤー・イン・ナミビア -365日のブログ-

2016年1月1日、人生初となる1年間まるまるナミビア暮らしが始まった。アフリカ大陸で過ごす1年間。青年海外協力隊としての活動や、今の自分を記録に残していくための1年間限定ブログ。

なぜベストを尽くさないのか -Why don't you do your best?-

2016年4月2日、天気朝だけパラっと雨のち晴れ。

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2週間ぶりにブンヤで迎えた土曜日です。朝から支度して今日もルンドゥの街に向かうんですが、その道の途中。いつも通ってる道なんですがやっぱり休日の心持ちからか自然とまわりの景色に目がとまりました。ふと地面の方に目を向けるとキレイな白い花。こんな花が咲いていたことにも気付けないほど、普段は忙しないんだなと。

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朝から家族揃って畑仕事をしている人たちの姿も。ルンドゥへ行く車の中からも同じような姿が見えたので、きっとそういう時期なのかなと思います。マハングーやトウモロコシも、また一段と大きくなったなと感じました。

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何度歩いても、何度通っても飽きることのない道がブンヤにはあります。この子たちは川へ洗濯に行く途中でした。季節を追うごとに次々に姿を変えていく人々と自然が織りなす景色。小さな自然の変化に気づくことができる幸せを今日もいただきました。

さぁ、昨日は眠気に勝てず途中で終わってしまった成績評価の続きを紹介します。
①プラクティカルインベスティゲーション②トピックタスク③トピックテスト、そして④イグザミネーションの4つの合計100点中何点獲得したかによって決まる評価は次の通りです。

80点以上→評価A
「この生徒は全ての学習内容を理解している」という評価です。今現在、進級科目において1教科でもこの評価をもらっている子どもを見たことは一度もありません。今年、1人くらい...と夢に見ています。

70〜79点→評価B
「この生徒は平均以上の必要な知識を身につけ、ほとんどの学習内容を理解している」という評価です。まぁほぼAといったところです。去年、1人だけ理科でこの評価をつけることができた子がいました。嬉しかったぁ。なので今年のグレード5の理科では評価Bを3人!を目標にしています。

60〜69点→評価C
「この生徒は学習内容を申し分なく理解している」という評価です。ちょっと意味不明な評価ですが、簡単に言えばここまでが平均より上の評価になります。

50〜59点→評価D
「この生徒は平均レベルに相当する。分野によっては学習支援を必要とする」という評価です。この評価がクラスの半分くらいかなと思います。学習支援を必要としない子なんて1人もいませんからね。自分の中では「十分よく頑張った!」という評価です。

40〜49点→評価E
「この生徒は全ての学習内容を十分に理解できていないが、最低限の学習内容は理解できている。ほとんどの分野で学習支援を必要とする」という評価です。この評価もDに続いて2番目に多いです。この評価Eがいわゆるギリギリセーフラインというやつです。

39点以下→評価U
「この生徒は教師が支援をしても最低限の学習内容が理解できない。この生徒は深刻に学習支援を必要としている」という評価です。この生徒は深刻に学習支援を必要としているという文面がグサッと胸に刺さります。昨年も数名の生徒はこの評価を受けました。彼らをなんとかしてあげたいという気持ちで山々なんですが、今のブンヤセカンダリースクールには彼らをサポートできる体制は全くありません。日本だったら少人数指導、個別指導などの様々な手段がありますが、教員数もギリギリ、受け持ち時数はツメツメ、1クラスの子どもの数はパンパン。この現状では彼らを救うことができないのが現実です。なんとかしたい。そう思うことしかできないのが残念です。でも、なんとかしたい。学年末の試験で進級科目の中の1教科でもこのF評価を受けると、次年度留年となります。

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点数絶対主義ナミビアの教育。はじめは否定的に思っていましたが、最近では少しずつ受け入れられるようになってきている自分もいます。留年制度に関しては、子どもからしたら中途半端に理解した状態で強制的に次の学年に進級してしまうよりは、もう一度しっかり学習できた方がいいのかもしれないと思うようになりました。現に今年度、グレード5を留年した生徒の中には、昨年に比べて明らかに授業に対する姿勢が変わっている子や、点数が確実に伸びている子がいます。

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教育ではどの手段が最善なのかは常にわかりませんね。究極を言ってしまえば、子どもたち一人一人に一つ一つのベストな指導があるのが事実です。でも、日本の教室には30人弱、ここブンヤセカンダリースクールには約60人の子どもたちがいます。全ての子どものベストに応えるのは不可能。だからこそ自分の信じるベストを尽くすしかないんだなという曖昧な結論に今、至りました。
自分なりのベスト、尽くしたいと思います。ほどほどに!