いつでもどこでも見上げればそこには空がある
2016年3月11日、天気曇りのち晴れ。
あの日から今日で5年。今でも鮮明に覚えているのは、それほど自分にとってあの日が衝撃的だったからなんだと思います。ここ、異国ナミビアにいてもそれは変わりません。今日は一日中不思議と空を眺めたい気分の日でした。
今日は2時間目がたまたま空き時間でした。なので、1時間目の授業を終えた後、校庭に出てその瞬間を迎えました。午前7時46分18秒、日本時間でちょうどあの震災から5年が経った瞬間です。校庭で1人、黙祷を捧げました。一分間。いろいろ考えさせられる時間です。あの日を思い出したり、今自分が生きていることを強く感じさせられたり。ここブンヤの村に今自分が立っていて、遠く離れた日本のことを思っているという事実をなんだか不思議に思う自分もいました。
やっぱり伝えておきたい。急に思った3時間目の授業開始直後。子どもたちに、授業の前に伝えたいことがあるんだけど話してもいい?と聞くと、まぁそりゃダメとも言えないですし、いいよの返事が返ってきました。最初に黒板に「11/ 3/ 2011」と書きます。かわいいグレード5の子たちは「違うよ!間違ってるよ!」と反応するので、ちょっとおかしくなりました。ブンヤの村の人々にとっては今日も何気ないいつも通りの1日なんだなということを感じましたね。で、そのあと自分の拙い英語で、子どもたちにこの日日本で何が起こったかを説明しはじめます。そうすると、どのクラスの子たちも自然と静かになっていきました。そして自分の話を真剣な表情で聞いてくれました。普段はない教室の雰囲気に自分が少し戸惑ったくらいです。
「地震が起きた」と伝えても、地震というものを知らないブンヤの子どもたち。なので地震や津波がどんなものかはジェスチャーで伝えました。亡くなった人の数、たくさんの家々が流されたこと、今もまだ復興が続いていることなどを知ると子どもたちは何も言えない様子でした。
「今日は日本人にとってすごく大きな意味をもつ1日なんです。みんなも日本への関心が高まってると思うから、もしよかったら今日3月11日という日のことを覚えておいて下さい。」
そうして今日は授業がスタートしました。子どもたちの姿を見て、伝えてよかったなと素直に感じました。自分という存在を通して、彼らは日本を知ることになります。言葉や文化などだけではなく、日本という国についても彼らの関心が高まっていることが嬉しく感じられると共に、ちゃんと正しい日本を伝えなくてはいけないなとも改めて考えさせられました。
さぁ、今日も子どもたちは元気です。グレード6の小数の学習は順調にすすんできていて、今日は数の大小の比較の勉強でした。これも難無く理解して、子どもたちもいけるオーラ全開!で、待ちに待ったクラスワーク。練習問題を解き終えると手を挙げてのせんせー攻撃開始。前回のグラフの学習はみんなで一緒にすすめてきたので、久々の練習問題の時間に子どもたちもテンション高めです。せんせー!せんせー!!わかったわかった、今行くから。と言ってもなかなか進めず。さすがに60人いると一ヶ所で立ち往生。で、もう我慢できない子たちはノートを持ってきて直談判!せんせー!せんせー!!やる気満々の子どもたちに囲まれるなんとも面白いシチュエーションに思わず笑いが止まりませんでした。まるでサイン会!ただ、全員分チェックしてると授業が先にすすめないので、ソーリーソーリー言いながらなんとか包囲網を脱出。残念そうな子どもたちのため息と表情に対するごめんの気持ちとやる気があることに対する嬉しい気持ちがミックスされた複雑な心境です。どうやら小数の喰いつきはかなりいい感じ!来週もこのモチベーションが続くように授業を考えていこうと思います。
そして鳴り響いた8時間目終了の合図。終わったーー!今週1週間も無事に終了。その瞬間に一気に疲れがやってきました。月曜の始業からこの瞬間まで本当にノンストップなここ最近。土日も今週は忙しくなりそうですが、とりあえず今日は好きなことを好きなだけやってストレス発散といきたいと思います!とその前に、忘れちゃいけない1週間分の洗濯を。