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ワン・イヤー・イン・ナミビア -365日のブログ-

2016年1月1日、人生初となる1年間まるまるナミビア暮らしが始まった。アフリカ大陸で過ごす1年間。青年海外協力隊としての活動や、今の自分を記録に残していくための1年間限定ブログ。

「サンクス」に「スペシャル」を付ける意味がわからなかったけど 今ならわかる「スペシャルサンクス」

弥生 村ライフ

2017年3日13日、天気くもりのち晴れ。

 

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気が付いたらケータイの時刻は深夜0時を過ぎていました。始まった。ブンヤで過ごす最後の一日が始まった。今まで何百日という時間をここで過ごしてきたわけですが、最後の一日というのはやはり特別です。昨日ルンドゥから帰ってきてからノンストップで最後の大掃除をスタートさせました。タイルを一枚一枚磨く作業はかなり時間がかかり、日をまたいでもまだ終わらず。さらにはコンロまわりのしつこい油汚れとの格闘があり。全て終わったのは午前4時過ぎ。遠くからニワトリの鳴き声が聞こえてきました。これが聞けるのももうあと一日だけなんだなと思いながらもさすがに疲れたので寝過ごさないようにアラームを三回鳴るようセットして1時間の仮眠を。現在午前6時半。ブンヤの長い一日が幕を開けます。

 

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現在14時過ぎ。ルンドゥへ向かう車の中です。ここまでノンストップ!とにかく濃い一日を過ごしています。さぁ、朝7時前に車を捕まえて向かったのはマエンゼレというブンヤから西に15kmちょっとのところにある村です。この村にやって来たのは帰国までにやりたい10のコトを実行するため!ここマエンゼレは新鮮な牛肉が手に入ることで有名な村です。なぜかと言うと毎朝捌きたての牛を販売しているから!ということでやりたいコトその⑦牛の解体見学が帰国直前のこのタイミングで実現しました!!ずっと見たかった牛の屠殺の現場。牛肉が大好きだからこそ、知っておきたいことでした。予定より少し遅くなりしたが8時少し前から作業がスタート。正直これに関してだけで今日はブログが書けるぐらいの驚きと学びの機会をいただきました。少しずつですが感じたことを書いておきたいと思います。

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命をいただく。その意味を深く感じるとともに、命をいただくことは簡単ではない大変なことであることをまずは認識させられました。大きく立派に育った牛を大人4人がかりで大人しくさせるその姿は命と真剣に向き合うように見えました。そしてその瞬間。しっかりと見させてもらいました。これまで当たり前のように美味しい美味しいと言って食べていたものはまぎれもない命であることを今日自分は本当の意味で初めて知ったんだと思います。逆になぜこれを知らずにここまで生きてこれたのか。なんだか不思議な気持ちになりました。

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彼らの淡々とすすめる作業をじっくりと見学させてもらいました。とにかく全てに無駄がないその解体は美しさすら感じさせるものでした。いただいた命を大事に丁寧に扱う彼らの姿。尻尾の先から頭まで余すところなくキレイに捌いていくと最後には皮だけがそこに残りました。言い方は変なのかもしれませんが、本当に美しいんです。自分でもこんな風に感じるとは思いませんでした。

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尾頭付きの魚の刺身を見てもとくに違和感を覚えないのが日本人かなと思います。マグロのカマを見ても立派なカマだ!という感覚なのかなと。ですが、こと牛豚鳥などに関してはスーパーで売っているものしか知らないのが日本人。沖縄で豚の顔が売られているくらいで、鳥や牛の頭がそこにドンと置かれているなんてシチュエーションにはまず遭遇しないと思います。ですが、スーパーで売られているパックの肉たちも、レストランで食べるステーキたちもちゃんとした一つの命だったんです。頭があったんです。動いていたんです。それに感謝をするから『いただきます』。大切な言葉であり大切な感覚。

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そして捌きたての牛の肉を食べさせてもらいました。いただいた命の味。ものすごく美味しかったです。今回の見学を通して食に対する考え方がまた一つ深まりました。この学びをぜひ日本の人々にも伝えたいのですが、伝え方はなかなか難しそうです。だからまずは当たり前のことから。食べものを残さない!来月の今頃は2年ぶりの給食指導をしているはず。食育にも力を入れていきたいなと思いました!

 

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ここでまだ午前中。牛の解体見学のあとはブンヤセカンダリースクールへ。最後の仕上げのお仕事と子どもたちの顔を見に行きました。まずは理科室!理科準備室を限られた時間の中で自分にできる範囲で整理整頓をしましてなんとかそれっぽくなったかなと。自分が作った教材もセットにして置いてみました。ここまでが自分の仕事!理科室のベースを作ったらあとは同僚たちがマネジメントをしていく番です。今日は放課後にほんの少し時間をもらって理数科部会の同僚たちにレクチャーをしました。果たしてこのあと理科準備室がどう活用されていくのか、はたまた活用されないのかは彼ら次第。あとは任せました!

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自分を見かけるとソワソワする子どもたちの姿を見て、なんだか複雑な心境でした。明日この子たちとお別れするんだという事実がまだ理解できていません。しかも、日本と違ってもうずっと会えない可能性の方が高いんです。5年後にまた来るからね!!最初は冗談半分でしたが、今では真剣にまたブンヤに戻ってきたいと考えるようになりました。たっくさんの子どもたちとの思い出が走馬灯のようによみがえり、別れが辛いと本気で思うのでした。

 

そんな子どもたちに最後のプレゼントを渡すべく、これまた最後のルンドゥへの40kmの移動。この道をこの1年9ヶ月でいったい何往復したのかわかりません。が、窓から見える景色にいつも感動していました。今日も当然のように牛の横断で車が停車。これぞカバンゴ!こんな経験ももうこの先無いだろうなぁと思いながら、さすがに疲れていたようで軽く眠りに落ちました。

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日本でも学年末には必ず子どもたちに写真のプレゼントをしていました。ここナミビアではまさかそんなことはできないと思っていたのは遠い昔の話。ルンドゥにあるこの印刷専門のお店に行けばなんだって思い通りに印刷できてしまうのだから驚きです。店員さんに要望を伝えるとイメージ通りのものを仕上げてくれました!そして自分があまりに大量印刷をしたのでオーナーさんと話し合ってくれてお値段を安くしてくれました!!500N$近くもディスカウント!!もうパンドゥウネネです。明日この写真を渡すのが子どもたちとの最後。さみしいですが、子どもたちは喜んでくれるんじゃないかなぁと想像すると楽しみでもあります。さっ、印刷を終えてまたブンヤに戻ります。

 

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とその前に、まぁ偶然というのは必然と表裏一体なんだなと思う出来事が。印刷屋さんで作業をしていると、なんと今年の1月末に栄転で学校を移動した元同僚とバッタリ!!最後にさよならが言えてよかった!!

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と思ったら今度は店を出るとバッタリ!!この警備のおじさん。ただのおじさんじゃないんです。なんとこの彼は自分が初めてルンドゥの街に首都から上がって際、右も左も分からない自分の質問に親切丁寧に答えてくれた彼なんです!!!!もうなんて奇跡なんでしょう!!ルンドゥの街は彼に始まり彼に終わりました。今では現地語で軽い会話が彼とできる、それがものすごく嬉しくてたまりませんでした。ありがとう!!

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そしてルンドゥの街からブンヤへ。いつもの車乗り場へ行けば「ブンヤ!ブンヤ !」と声をかけてくれる彼ら。はじめは車乗り場には良い印象はありませんでしたが、今では出発までの待ち時間さえ居心地のいい空間になりました。金銭面でのトラブルも一度もなく、事故も一度もなく毎週末のブンヤへの帰り道を助けてくれた彼ら。ここから車に乗るのもこれが最後です。ありがとーう!!

 

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そして家に帰って来たのが夕方6時。玄関の入り口のタイル磨きや冷蔵庫のトレーなどの最終清掃を終えてこれでほぼ家のことも片付きました。日本だったら明日出ていくという前夜は徹夜で慌てていましたが今回はバッチリ!これも1つの成長だなと。そして最後の晩餐は鶏肉!午前中に学んだ命のありがたみに感謝して美味しくいただきました。その後カウンターパートのMr.ゲンダさんに家のチェックをしてもらい合格をいただいたらそこから学校へ!!最後の仕事をかるーくしてブンヤの夜道を歩くのでした。

 

こうして長い長い最後の一日が幕を閉じました。本当に全てが最後。でも後悔とかは不思議とありません!この1年9ヶ月思いっきりブンヤ生活を満喫したからか、やり残したことやもっとあれをやっとけばーなんてことが全くないんです。本当に感謝感謝の毎日だったんだなと改めて実感する頃には爆睡していたようです。ブンヤの長い一日、これにて終了です。