ワン・イヤー・イン・ナミビア -365日のブログ-

2016年1月1日、人生初となる1年間まるまるナミビア暮らしが始まった。アフリカ大陸で過ごす1年間。青年海外協力隊としての活動や、今の自分を記録に残していくための1年間限定ブログ。

ウォーリーをさがせ!の犬のしっぽは見つける前に挫折する

2016年12月8日、天気晴れ。

 

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その日のブログはその日の内にと思ってはいるものの旅の疲れと一日一日の内容が濃いのとでついつい翌日まで持ち越してしまっています。なのでこのブログも次の街へと移動する車の中で書いています。さぁ朝からオプヲを出発する本日は昨日の続きを含めてオプヲ完結編でお届けしたいと思います。ヒンバ族の村を訪ねたあとに向かったのは彼らのルーツでもあるヘレロ族の村を訪ねました。

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昨日紹介したヒンバはヘレロ族から派生した一族です。なので彼女たちの方が元々のルーツになるわけですが、ヘレロ族は見てもらうとわかるようにこのオシャレなドレスがトレードマークです。裸族であるヒンバ族とは全く違います。が、ヘレロ族の方がルーツ。不思議ですね。

ヘレロ族は1700年頃にこのカオコランドの地を離れてナミビア中央部を目指して移動した側の種族です。ナミビア中央部にはその後西洋文化をもった民族が移住してきたり、植民地支配が開始するとドイツの人々がナミビアに大きな変化をもたらすようになります。(後日、小島ナミビア史で紹介します。)その影響を受けたのがヘレロ族です。つまり、ヘレロ族もその昔はヒンバ族と同じような文化をもっていたんです。ちなみに写真の真ん中に座っているのがガイドのエリザベスです。

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ヘレロ族の女性の特徴はそのカラフルな色とりどりのドレスと独特な形の帽子にあります。街中でもよく見かけるヘレロ族ですが、とにかくこれでもかというくらいに生地のカラーが個性を主張していまく!シンプルなドレスもあれば継ぎ接ぎで組み合わせた世界に一つだけのデザインもあり、見ていてとても楽しくなります。そしてこの帽子の形は牛の角をモチーフにしているそうです。牛飼いのヘレロ族の誇りのようなものかもしれません。

ついつい伝統的な民族衣装を身にまとっている方を見ると何か特別なものを見ているような気がしてしまいますが、彼女たちにだって暮らしがあり子どもや家族もいるわけです。お母さんのまわりに寄ってきた子どもたちだけを見ると、町中で見かけるいたって元気なふつうの子です。が、この子たちだって立派なヘレロ族!なんだか不思議な気分になります。

 

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実はもう一つ出会いがありました。ヒンバ族の村で一緒に生活をしていたゼンバ族と呼ばれる種族のみなさんです。このゼンバ族は隣の国アンゴラを拠点とする民族でナミビアの歴史には登場しません。ナミビアの北西部でその姿を目にします。

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泥で固めた前髪とカラフルなビーズでできたアクセサリーが印象的なゼンバ族。ヒンバ族とは異なる言葉や文化をもつわけですが、その2種族が共存する姿は移民の国ならではなのかなと感じました。

 

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さぁ、ここまでは民族を訪ねて村へお邪魔してきました!というていで話を進めてきました。この村巡りはそれぞれの民族の伝統的な暮らしの様子を見ることができて面白いです。が、オプヲの街の面白いのはこの伝統と現代がミックスしているところにあります。この写真をよく見てください。これはオプヲの中心街になります。人々が普通に暮らしているわけですが、そこにはなんとヒンバ族の人々も!

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街を歩いていると道路を挟んで向かいにはヒンバ族のカッコイイおじちゃんが!!(街にいるヒンバ男子たちのファッションはアフリカ布を腰から垂らすスカートスタイルです。これがものすごく似合っていてカッコいい!!)

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伝統的なそれぞれの民族の集落もありますが、時代の変化の中でヒンバ族の中には街で暮らす人々も出てきたわけです。が、自分たちの伝統は変えない!時代が変わっても自分たちの種族としての誇りを失わずに生きるその姿は美しいの一言です。オプヲの街にはヒンバ族の他にヘレロ族やゼンバ族、そしてナミビア主流民族であるオバンボ族の方々も。その異なる種族の人々が一つの街で生活を共にする姿こそがオプヲ最大の魅力かもしれません。この魅力が写真ではうまく伝えられないのが残念。とにかく面白い街です!

 

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ここからはオプヲのプチ情報を少しずつ。メインストリート沿いに並んだ屋台の内の一件でお昼ご飯をいただきました。その美味しさにビックリ!!肉の柔らかさと味付け、マカロニの絶妙な茹で加減は自分のナミビア屋台ランキングのトップ3に入るレベル!ごちそうさまでした。

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で、屋台を出ようとするとそこにも当然ヒンバさん。何度見ても新鮮です。

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メインストリートから中には入っていくとそこにはオプヲの地元の方々で賑わうマーケットがありました。もうそのローカルな雰囲気がすごくいい!

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おじちゃんは朝から牛を捌いていました。飾らない人々の暮らしが垣間見れる秘密基地のような場所でした。

 

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打って変わってこちらは旅行客用のカルチャーセンター。緑の建物が目立ちますが、その奥にあるトイレが目につきました。男性用と女性用を示すマークはヒンバ族の男性と女性の絵でした。オプヲのヒンバ愛はこんなところにも。

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そのセンターの中に入ったらいきなりサプライズが!ナミビアにも知り合いというのができたことがそもそも驚きですが、その彼女にまた偶然の再会。昨年のトレードフェアで初めて会ったマリアンナちゃん。彼女はヒンバ族の宣伝隊長的なポジションで働いている出張ヒンバさん(いろんなところに行って宣伝したりお土産を売ったりするヒンバ族)です。今はこのセンターで働いているとのことでした。もうこれで会えるのも最後かなぁと思いついでにお土産購入です。

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一日中外にいたのでもう肌が痛い痛い。ということでオプヲの高級ホテルOpuwo Country Hotelにてビール!冷たくてうまい!!たくさんの人々と出会い、その不思議な街並みに終始新鮮な驚きを感じながら過ごした今回のオプヲ観光は大満足でした!ちなみに「オプヲ」という街の名前は「十分である」ということを意味しています。本当にオプヲです!!

 

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そして最後はウェルカムボード!本当に焼けたな。

今日はオプヲを離れて次の街へ。この街もなかなか面白く興味深い街です。旅の続きはまた明日。