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ワン・イヤー・イン・ナミビア -365日のブログ-

2016年1月1日、人生初となる1年間まるまるナミビア暮らしが始まった。アフリカ大陸で過ごす1年間。青年海外協力隊としての活動や、今の自分を記録に残していくための1年間限定ブログ。

言いたい事も言えないこんな世の中じゃ POISON 【後編】

2016年11月13日、天気晴れ。

 

雲一つない日曜の朝。最高の洗濯日和はパンツ一丁で日焼けも同時にしちゃいます。上手に日焼けできるようにオイルも塗るわけですが、午後鏡を見て思わず苦笑。背中のちょうど手の届かないところがくっきりと円状に赤くなってまして、通りでさっきからかゆいわけでした。ということで背中に日の丸を背負った本日は昨日のプレゼンの続きです。

 

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昨日まではナミビアの教育の抱える問題の一つ目、子どもたちの「英語力の低さ」に対してどんな手立てが考えられるかについて自分なりのアイデアを述べてきました。後半は問題の二つ目である子どもたちの「学習が定着していない」という現状にどうアプローチをしていくかです。グレード6の算数で指導する全10単元中赤字で示した5つの単元はその指導に際してかけ算の基礎知識が必要不可欠なものです。もちろんその他の単元でも必要ですがとりわけこれら5つはかけ算なしには指導ができません。そこで子どもたちに積み重ねの知識の地盤が無い状態で授業を行ったらどうなるのか。当然ほとんどの子は学習が理解できるはずがありません。そこで『地盤作りからはじめよう!』というのが自分の提案です。カラーでかわいくデコってみましたが、この提案はそんなに簡単なものではありません。要は限られた学習時間を削って前学年、前々学年、もしくは前前前学年までさかのぼって指導をしていきましょうという気力と体力と根性が求められる指導の提案です。

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まずは子どもたちの実態を理解するところから。子どもたちは何ができて何ができないのかを指導者がしっかりと把握することでどこから地盤を作ればよいのかを確認します。そこからはとにかくステップバイステップで地道にコツコツ指導を積み重ねるのみです。今年のグレード6はなんと2桁×1桁までさかのぼって指導していたことをパワーポイントを使っている中で確認して思わず自分でも驚いてしまいました。本当に一年間でよく頑張ったよなぁと。そんな2桁×1桁で苦戦していた子どもたちが一週間もすると4桁×1桁に挑戦できる力を身につけました。その1番の要因はやはり宿題!とにかく数をこなすというシンプルかつ一番大変な取り組みがやはり何よりも大切です。

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そしてついに前学年の学習内容の2桁×2桁に突入。段階を追って順々に指導をしていくしかありません。そして宿題で計算方法をカラダに染み込ませる。かけ算特訓の日々は続き、指導開始からおそよ20日、かけ算の地盤作りを終えた子どもたちがようやく4桁×2桁に取り組むことができるまでに至りました。もちろん地盤作りに必要な時間は一人一人違います。コツをつかんでサッサと作ってしまう子もいれば、じっくり時間をかけて作っていく必要のある子もいます。そういう子たちの地盤作りを放課後学習の時間を使うなどしてサポートするのも大切なことです。そして練習のあとは自分の成長をテストで確認。できる!わかった!マルがもらえた!を経験させることが子どもたちの自信を育みさらなる学習意欲の向上につながります。

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単元の学習が終わったからハイそこでおしまい!にしてはいけないことも伝えたいところです。わり算の学習を進める中で九九表暗記が必須だということに気がついた子どもたち。わり算の指導を通してかけ算の練習にも取り組むことがさらなる大きな地盤の形成につながります。そしてここからはこんなこともしましたよシリーズ。九九暗唱の活動や遊びで九九を暗記するかけ算カルタも一つの地盤作りの方法ですが、これらはまだ自分の中で発展途上の取り組みたちです。なんかまだイマイチ納得がいってないのが本音です。そして一年間継続してきた成果がかけ算九九の定着につながりましたと。

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1月から記録に残している子どもたちの四則計算の学習状況です。かけ算はかける数が1桁(青線)2桁(灰色線)共に地盤がほぼ無かった状態からのスタートでしたが2学期終了の時点で×1桁は半分以上の子が理解することができました。その理由は地盤作りから始めたから。もし地盤作りをせずにいきなり4桁×2桁を指導していたのならおそらくこの二つの線は横に平行移動をしていたのではと思います。右は地盤があるからこそ学習が理解できるようになり、自信をつけた子どもたちはさらに新たな学習を積み重ねることでより強固な地盤を作っていくことができるという図です。グレード6、88人中47人が九九表の答えを完璧に埋めることができたという事実は日本からしたら当たり前のように思われるかもしれませんが、一学期の彼らの姿から考えるととんでもない成長なんだなということにこのパワポ作りを通して自分自身も改めて気づかされました。

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そして地盤作りも大切ですが、それだけだと息が詰まってしまって算数嫌いになってしまう子も少なくないはずなので、息抜きの時間も大事ですよという最後のおまけ。学びの楽しさに触れやすい単元の扱いも実は大切ですよと。

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もちろん地盤は必要ですが初見でも楽しく取り組めるグラフ作りや図形の学習を通して算数の面白さを感じてもらうことも子どもたちの学習意欲を引き出すためには重要です!ということで楽しそうな写真を何点かポンポンポンと。

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そして最後のまとめです。「成績と点数が絶対!」とはじめに述べたわけですが、要はそれだけじゃ子どもたちのやる気に火をつけることはできないということで自分の考えるナミビアの教育に求められている授業の2つ目を最後にドン。子どもたちが学びの楽しさを感じることのできる授業をしませんか!?というメッセージです。そのためにまずは難しい英語の学習に対する取り組みや学習の地盤作りから。この2つがクリアできればどんな教科だって子どもたちにとって楽しくなるはずだと。そしてその「楽しい!」は必ず一つ目の子どもたちの成績を向上させる授業につながるはずですよ!という明るい感じでプレゼンは終了です。

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まぁこんな感じでした。まとまっているようで言いたいことが二転三転してしまっている気がしますが、まぁ言いたいことを言わせてもらったので気分はスッキリでした。ちなみに2月11日のブログを先日たまたま読み返す機会がありました。
できると「うれしい!」からやる気が出て「たのしい!」になってきて最後は「大好き!」に - ワン・イヤー・イン・ナミビア -365日のブログ-
ブログ書いててよかったなと思いましたね。こんな感情すっかり忘れてました。今の子どもたちからは想像もつかない今年のはじめの頃の姿がそこにありました。ちなみに金曜日に行ったトピックテストで現在の子どもたちの四則計算の学習状況を分析しました。その結果×1桁が理解できている子は101人中77人(76%)、×2桁は101人中54人(53%)が理解しているという結果が出ました。まだまだ満足できませんが、一年間頑張ってきて本当によかったなと思える結果でした。この調子で子どもたちには学年末試験をがんばってほしいと思います!