ワン・イヤー・イン・ナミビア -365日のブログ-

2016年1月1日、人生初となる1年間まるまるナミビア暮らしが始まった。アフリカ大陸で過ごす1年間。青年海外協力隊としての活動や、今の自分を記録に残していくための1年間限定ブログ。

常識とは18歳までに身に付けた偏見である

2016年8月14日、天気晴れ。

 

冬のあとは春がきて、桜のあとには新緑の季節がやってくる。そのあとジメジメの梅雨の時期を超えると暑い暑い夏がやってくる。

というのが自分がこれまで20年以上経験してきた季節の移り変わりでした。が、ここナミビアではどうかというと

冬のあとには間髪入れずに夏!!

日中の太陽が出てる時間はもうすでに30度近くあるんじゃないかと思うくらいの陽気です。もう着ないだろうと思って洗濯した厚手のスウェットパーカーでも乾いてしまう暑さ。心なしか肌が赤くなってるのは日焼けのせいか。夏がやってきたことを実感した週末でした。

 

今日は一日中パソコンと格闘した日でした。朝から1時間のスキャナーでの画像読み取り作業でスタートした本日。そっからワードでいろいろとやってまして、小休憩は洗濯!もはや洗濯は自分の生活の中の息抜きと化してます。で、そっからまたパソコンを広げてやり忘れていたタスクを一つ終わらせて、そっからまたワードで文書作成。気付いたら夕方になってましたということで、今夕飯の仕込みを済ませてブログを書いている状態です。あまりにきれいに流れるようにすすむ一日が少し怖いくらいです。ワードでの作業に関しては後日紹介予定です。

 

久々に写真を一枚も撮らなかった本日は昨日に引き続きここ最近のいろいろをただただ書き連ねたいと思います。

 

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①常識なんてどこにも存在しない

ナミビアに来てからの毎日は異文化との出会いの連続です。文化の違いによる人の行動や習慣に対しては最初はえっ!?と思うことも多々ありましたが今では寛容になったというか、気にしなくなった自分がいます。たとえば、あってないような約束のシステムやゴミのポイ捨て、遅刻や早帰りなどの時間に対する感覚のズレなどなど。日本人の感覚でいったらどれもきっと許し難いのかなと思いますが、そこはこの一年でナミビア感覚に染まったなと感じます。個人的には約束は守るしポイ捨ては絶対しませんけどね。時間も一応守ってます、一応。

ただ、そういうナミビアのいい意味でゆるさがあるからといって全てにそれが当てはまるわけではないんです。以前スーパーで買い物を終えて殺虫スプレーと食材を同じビニール袋に入れようとしたら店員さんが自分の行動を疑う目で見てきました。そして慌てて違う袋を用意してこっちに入れなさい!って。エコだから一緒に入れちゃえばいいのにと自分は思うんですが、そこはダメなようです。この面白い線引きは新鮮な驚きでした。

で、昨日のランニングのあとのこと。商店で食器用洗剤とその他いろいろを買ったわけですが、店員さんが袋詰めする様子を見て思わずニヤリ。ブンヤの村の小さな商店でもこのきまりがあるんだと!食品とそうでないものは別々に袋詰めをするというのはナミビアの「常識」のようです。なので自分はナミビアの人からしたら「非常識」!なんか自分の殻を一つ破ってやったようなちょっとした嬉しさを感じたのが不思議でした。

 

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②常識なんてどこにも存在しないパート2

なんか文章書いてたら流れができたので今日は「常識」についてでまとめていこうと思います。

この方は現在開催中のリオデジャネイロオリンピックにボクシング男子のナミビア代表として参加したジョナス・ジュニウス選手です。ご存知の方もいるかもしれません。このジョナスさんはとある事件の容疑者として試合前に逮捕されてしまったんです。この事実を知った時、正直ショックでした。自分も今ではナミビアに在住する一人間としてナミビアという国に対する愛着があります。そんなナミビアの代表としてオリンピックに参加した選手が逮捕されたと聞いて残念で仕方ありませんでした。しかも彼はナミビアの旗手を務めたそうです。なおさらショック!だったわけです。が、これ自分が勝手にこの事実を自分の尺度で計ってるんだなってことに気づきました。

 

日本のオリンピックというと

・4年に一度のビックイベント

・テレビ局は連日テレビでその模様を放送

・眠れない日が続く的な表現

・「いつか自分も!」と夢見る子どもたちも

こんな印象を自分は持ってます。国民みんなで応援するよ!的な感じですかね。でもこれはあくまで日本の概念。ナミビアはというと

・オリンピックムードゼロ

・村にはテレビがある家庭なんて無いので暗くなったら寝る

・「オリンピックって何?」という子どもたち

世界の国々が集まって互いに切磋琢磨して競い合う!という華やかな印象のオリンピックも、アフリカのある国から見れば他人事のイベントなんだなということを強く感じているところです。2020年は東京なんだよ!と子どもたちに伝えても全くわかってもらえないのが事実です。

 

この事件に関してはもちろんナミビアでも報道があったようです。テレビが見れないので自分はFacebookでチェックしました。もちろん事件です。日本だったら「国民の恥だ!」とか「どのツラ下げて帰ってくるんだ!?」的に騒がれることだろうし、他の国の選手だろうがそのような考え方でとらえるんだろうなと思います。しかし、ナミビアにとってオリンピックは世の中の小さな出来事の一つです。もちろん中には容疑のかかっている彼に対して憤慨している方もいます。が、彼の報道に関するFacebookの投稿にはたくさんのイイネが押されていました。中には超イイネの方も。自分の中の常識で考える自分が今一度嫌いになった瞬間でした。

 

その後彼は釈放されて試合に出ることになりました。それに対しても「神は味方だ!」「頑張れ!」的な応援メッセージが寄せられていました。容疑なんだからたしかにそこですぐに掌返して罵詈雑言を浴びせるのは間違ってるなと。信じることからはじめる、今の自分に必要なことだなと再認識しました。

で、試合がどうなったかというと...。Facebookページには試合結果に関する投稿はあがりませんでした。まぁわかっていましたが検索して調べました。判定負けだったそうです。

 

事件は事件。今後しっかりと操作をしてもらいたいと思います。が、残念ながらもう他人事。2020年東京オリンピックに向けてしっかりと対応を強化してほしいなと願うところです。