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ワン・イヤー・イン・ナミビア -365日のブログ-

2016年1月1日、人生初となる1年間まるまるナミビア暮らしが始まった。アフリカ大陸で過ごす1年間。青年海外協力隊としての活動や、今の自分を記録に残していくための1年間限定ブログ。

自分が見えてくると世界が見える 世界が見えてくると自分が見える

2016年8月11日、天気晴れ時々曇り。

 

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久々に雲を見た気がします。真っ青な青空も気持ちいいもんですが、雲が浮かぶ空も絵になって好きです。そして日に日に気温が上がってることを肌で実感しています。出勤前のスーツに着替える際、今までだったらTシャツを脱ぐとサブッって独り言を言ってたんですが、今日はそれが出てこない!...たったこんだけのことですが一歩一歩着実に夏へと足を踏み込んでいることを実感します。

 

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試験3日目は社会。今日はグレード5Aの試験監督でした。子どもたちの問題を解く様子を見るとはっきりとわかる昨日のグレード4との違い!当然ですが社会だろうがなんだろうが問題は全て英語での出題です。子どもたちには常に英語の文章理解が求められるわけですが、今日は質問を理解して解答を書く子どもの姿が昨日よりも多く見られました。もちろん全員がというわけではないですがね。クラスの半分くらいの子どもはちゃんと英語を理解できている様子がありました。毎日英語で授業を受けていればたった一年でもその差がハッキリと現れるんだなと感じたところです。

 

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昨日に続きナミビアの教育について自分なりに考察をしたいと思います。こちらが今日グレード5の子たちが受けた社会の試験の問題の一部です。植民地に関する問題です。ここで気になるのは、ナミビアの社会科学習はグレード5ですでに視点がナミビアではなく南部アフリカというワイドなものになっているという点です。日本の小学校教育でも近隣諸国や世界の主要な国についての学習がありますが内容は非常に浅いものです。自分たちの住む地域、都道府県、産業、日本の歴史、政治体制というように主に自国日本のことを学習するのが日本の小学校社会科学習です。それに対してナミビアは自国のみならず広く南部アフリカについて学習をしています。

 

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グレード5のテストの一枚目の選択問題です。最初の4問は全てZimbabwe、ジンバブエという国に関する問題です。かろうじてナミビアも隣接しているこの国にはかつて巨大な居住区(グレートジンバブエ)があり、それが今でも遺跡として残っています。子どもたちはこのグレートジンバブエについて学習するわけです。なぜ他の国のことについてこんな早い段階から学習をするのか。それは南部アフリカの人々のルーツがつながっているからではないかと考えます。元は一つの巨大な大陸であり、彼らの祖先は共通の暮らしや文化を営んでいました。それが時を超えて国という形に別れたわけですが元々は一つだったわけです。

 

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また、南部アフリカ諸国はそのほとんどがヨーロッパ諸国の支配による奴隷としての歴史も持ち合わせています。彼らは共に苦しい歴史を乗り越えた背景があり、それゆえにアフリカという一つの絆で結ばれているような気もします。今日子どもたちが解いている問題を見て少々驚かされました。

•Give any five reasons why people from Africa were sold as slaves.

•How were slaves treated? Mention five conditions.

自分たちの過去から目をそらさない。自国ナミビアだけでなくアフリカ諸国が共に経験したこの共通の歴史に対する理解を深めるためにも南部アフリカという広い視点からの学習が必要なんだなと感じさせられました。

 

そこで逆に考えさせられる自国についての理解を深める日本の社会科学習。その理由の一つには日本が隣接国を持たない島国であることにあるなと感じさせられます。移民や植民地、奴隷としての歴史がほとんどない日本という国は世界から見たら逆に稀な国であることをナミビアに来てから感じるようになりました。四方を海に囲まれた日本には集団を引き連れてやってくるのも大変。あまりに小さな国のために植民地にしても大した価値はない。そのため他国からの影響をあまり受けなかった日本。さらには江戸時代に入ると他の国との国交を断つという政策を約200年も続けた日本。自分たちの国のみが自分たちの知る世界というのが日本人の元々のアイデンティティだったのかなと。そしてそれは今でも少なからず影響を残しているような気がしています。その一例が小学校の社会科学習かなと。

ここまでいろいろと勝手な持論を述べてきましたが、自分は自国のことについての理解を深める今の日本の社会科学習が好きです。ナミビアにいるからこそ見えてくる日本があります。良さも悪さも全て含めて自分の知る日本です。日本に帰ってからの今の自分が考える社会科の授業が楽しみです。