ワン・イヤー・イン・ナミビア -365日のブログ-

2016年1月1日、人生初となる1年間まるまるナミビア暮らしが始まった。アフリカ大陸で過ごす1年間。青年海外協力隊としての活動や、今の自分を記録に残していくための1年間限定ブログ。

そこを訪れると思い出がよみがえるという大切な場所が誰にでもある

2016年6月21日、天気晴れ。

 

先日に続き、昨夜もブンヤの村に来客がありました。26年度1次隊、自分のちょうど一年先の先輩隊員になります。そして彼はナミビアで唯一の村隊員仲間。自分の村から35kmほど離れたところのルパラという村でコンピューター隊員といて学校で活動をしていました。そして先週金曜日、任地の学校での活動を全て終え、あとは日本への帰国を残すのみとなりました。その帰国を前にブンヤの村を訪ねてくれました。

 

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時間もあったので自分の活動の様子を見てもらうことになりました。グレード6はわり算学習に一区切りがつき、今日から少し怖い気はするんですがfactor(約数)の指導に手を出してみました。日本でも倍数(multiply)は好きだけど約数は苦手という子が多いので、果たして内容を理解できるかなと。かえって混乱させてしまうかもしれない不安もありますが、ここは挑戦することに!

とりあえず約数とはなんぞやというのを言葉で説明してもわからないので実際にかきながら説明しました。3÷1は3!あまり(reminder)がなく割り切れるから1は3の約数!3÷2は1あまり1!あまりがあるから2は3の約数ではない!的な感じで一つ一つわり算で確認して約数の意味を説明していきました。

 

1時間目の6Aの指導は正直探り探りだったのでイマイチ手応えがなかったんですが、それを受けて3時間目の6Bの指導は少し変更。その結果子どもたちの反応もなかなかいい感じに。教科担任制だとクラスごとの雰囲気や指導の時間帯、そして授業の順番によって指導効果にかなりの影響が出てくるなと日々感じています。授業は生きものだなと改めて認識させられます。

 

引き続き約数の説明をしている時のこと。8÷1は?8÷2は?と子どもたちに問いかけて答えを確認していたんですが、8÷3は?の質問に「2reminder2!」と即座に反応できる子がちらほらと見受けられました。これにはビックリ!あまりは算出できないけれど概算でとりあえず2と答えられる子の様子もありました。反復練習の成果が出てきたかなと感じたところでした。やはり繰り返しに勝る勉強方法はないんだなと。

 

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グレード5はsunlight番外編的な学習。太陽の光以外に熱や光を生み出すものについて考えました。そしてこういう時に活躍するのがやっぱり写真です。身の回りに情報が少ない村の子たちにとって実際に見たり確かめたりすることは本当に大事なことです。プロジェクターで投影して大きく見せたいところですが、部屋が明るすぎて準備も大変なので今日はパソコンの画面で。それでも一生懸命見てくれるので効果はありです。ただ心配だったのが

 

いったいこの子たちの生活にこれらの道具は存在しているのか?

 

ということでした。例えばこちら。

 

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電気を熱に変える調理台。こちらではストーブなんて呼ばれています。この写真を見せると子どもたちからは「知ってる!」的な反応がありましたが、実際に家で使っていますか?と質問するとあまり手は挙がりませんでした。単に自分の英語の質問が理解できていないだけかもしれませんが。村の中には完全に電気のない家で暮らしている子もいます。そんな彼らの調理の基本は薪で起こした火です。知っているけど使ったことがないという子も少なくないようでした。なのでやはり写真で見せる、できれば実際に使わせるというのがとても大切だなと。

 

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ちなみにこちらのマッチはナミビアの子どもたちにとっては生活にあって当たり前のもの!クラスに60人いたら60人が当然のように火をつけることができます。ここは日本と逆だなと。日本ではマッチの火のつけ方がわからない、マッチが怖くて火がつけられない、つけたところで熱くてすぐにポイッとマッチを放り投げてしまうという子どもの姿をよく目にします。子どもたちを取り巻く環境が与える影響はやはり非常に大きいという当然のことを改めて感じさせられるところです。

 

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学校終了後、今日は平日ですがルンドゥの街に向かいました。先日泊まりに来てくれた先輩隊員も合流して、3人でルンドゥで一番の美しい景色が見られるロッジKavango river lodgeで夕食を。このロッジは自分が初めてこのルンドゥの街に来た時もこの同じメンバーで訪れた思い出のある場所です。

今日は2人の先輩隊員とのお別れの夕食です。たった一年間でしたがたくさんの楽しい時間を過ごさせてもらいました。本当に感謝です。

今日という日がまた忘れられない思い出の一日になりました。