読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ワン・イヤー・イン・ナミビア -365日のブログ-

2016年1月1日、人生初となる1年間まるまるナミビア暮らしが始まった。アフリカ大陸で過ごす1年間。青年海外協力隊としての活動や、今の自分を記録に残していくための1年間限定ブログ。

できあがった証明写真を見るとなんとも言えない写り具合のことの方が多い

2016年6月14日、天気晴れ。

書きたいことが次から次へと出てくる今日この頃。今日はこのことを書こうなんて思ってると、突然また面白いことが起こり、じゃあまた明日にでもと思うと明日にはまた明日の新しい出来事があり。そういえば何を書こうとしていたんだっけなんて書きたかったことを忘れてしまう始末です。今日もまた面白い出来事があったそんな1日です。

f:id:TPVC28-Namibia:20160615031858j:image
まずはその前にグレード6の算数のお話。今日は二学期始まって最初のトピックタスク(課題)を実施しました。もちろん問題はわり算です。これまで学習してきた除数が1桁のわり算の実力試し!6月に入って初めて習うわり算の筆算に毎日取り組んできた子どもたちです。正直自分の指導がどこまで子どもたちに身についてあるのか心配なところもあるので、ここで1つ確かめておきたいなというのもありました。トピックタスクといっても一応テスト形式。九九表は使ってよしなのでフル活用して問題に取り組む子どもたちの姿がありました。が、こちらが口を酸っぱくして何度も「九九表が無ければ自分で作ること!」と言ってもやはり全員には届いていないんだなと今日の子どもたちの様子を見て実感したところです。自分の九九表を使っているのはクラスの半分ほどの子どもたちでした。なかなか思いは伝わらないものです。

f:id:TPVC28-Namibia:20160615032741j:image
わり算にはかけ算に加えてひき算のスキルも必要になります。わり算の練習をしているだけで知らず知らずの間に他の四則計算の学習にもなっているのでその相乗効果にも期待したいななんて思っています。
放課後、さっそく子どもたちの答案のマルつけと学習状況の分析を終わらせました。簡単なまとめ方ですが結果はこちら。

4桁÷1桁までのわり算が筆算で完璧にできる→ 41人(38%)
わり算の筆算の方法がまだわかっていない→ 46人(43%)

とりあえずまずは41人に拍手を贈りたいなと思います。つい2週間前までは筆算のひの字も知らなかった子どもたちです。それがわずか8日足らずで4桁÷1桁までできるようになった!これってすごいことだなと自分自身ビックリしています。技能重視思考無視型の非常に偏った指導方法なので胸を張ってこれでよし!とは言えませんが、まず何より子どもたちの努力が結果に直結したことが良かったなと感じます。いやー、指導者としてもホッと一安心。
その反面、やはり指導についてこれていない、指導が伝わっていない子どもたちがいることも事実です。この子たちをしっかりと拾っていってあげたいなと思うんですが、そのためにはわり算よりも前のかけ算やひき算の指導が先になります。それにはかなりの根気と時間が必要です。正直まだそこに手を出すことに躊躇している自分がいます。もう少し待っていてほしいなと。

と、わり算のことを書いたらもうすでに1000文字越え。ですが今日はどうしても書きたいことがあるのでまだまだ続きます。

f:id:TPVC28-Namibia:20160615035020j:image
昨日カウンターパートに質問をしたことがもう1つありました。それがこの身分証明書(ID)の作成の件です。ナミビアでは16歳になるとIDを所持することが義務付けられています。今日は学校に役所の役員が出向き、16歳以上の生徒を対象にIDの作成の手続きが行われました。16歳以上というと日本でいうところの高校1年生になりますが、入学時の年齢が異なっていたり留年制度があったりするナミビアでは自分が現在受け持っているグレード5や6にも今年16歳になる子どもたちがいます。今日は彼らにとってある意味一歩大人になる!的な1日です。

f:id:TPVC28-Namibia:20160615035908j:image
さすがナミビアと感じるのは本来は役員が押すべきであろう重要な確認印も手の空いている子どもをつかって押させるところです。まぁちゃんと押してあれば問題はないと思うんですが身分証明書の申請書という大事な書類なので少し不安になるのは自分だけなようです。書類の書き方などは役員さんが丁寧に1つ1つ指示をしていたのでそのギャップがまた面白いなと。

f:id:TPVC28-Namibia:20160615040223j:image
そして最後は写真撮影と指紋チェックです。ちゃんと一式道具を持ってきているのでここで身分証明書作成のための全ての行程が終了します。写真撮影にそなえて自前の黄色いワイシャツを着てきている子どもたちもいて、やはりこの身分証明書が子どもたちにとって特別なものなんだなと改めて認識しました。ちなみに、申請書類の番号と写真の照合のための控え番号を記録しているのはこれまた生徒です。間違えないように慎重にね!と心の中でエールをおくっておきました。
この身分証明書が完成して学校に届くのは1ヶ月程先になるようです。できあがったら是非見せてもらいたいと思います。

f:id:TPVC28-Namibia:20160615043831j:image
と、ここまで書いてきましたが最後にナミビア、ブンヤ村の現実をお伝えしておきたいと思います。
16歳以上は身分証明書(ID)を所持することが義務となっているわけですが、生徒たちの中には16歳になっていてもこのIDを持ってない子がいるんです。しかも1人や2人ではありません。なぜか?実はこのIDの申請には出生証明書(Birth certificate)が必要になります。私はナミビアで生まれましたということを証明するものです。これが無い場合はIDを作成することは不可能になります。このIDの申請はもちろん彼らの親の義務になります。
彼らの母親が街の病院で出産をした場合、そのまま役所に出向いて出生証明書の申請を行うのは問題ありません。しかし、彼らの多くは街から遠く離れた村の出身者です。村で出産をした場合、そこから街に出向いて出生証明書を取りに行くというのはなかなか厳しい道のりです。そのため申請をせずに済ましてしまう方もいるそうです。なので子どもたちの中には自分の出生証明書を持っていない子がいるわけです。そしてその出生証明書を持っていない子どもはIDを作ることができません。そして、そのIDを持っていない子が親になり子どもを産んだ場合、その子の出生証明書を申請することができない...そしてその子が...という風にこの負の連鎖が続くわけです。これはかなりの問題だそうです。

f:id:TPVC28-Namibia:20160615042942j:image
身分証明書が無いと仕事に就けません。身分証明書が無いと大学などの公立学校以外の環境で勉強をすることができません。身分証明書が無いとパスポートはもちろん作れません。車の免許も取れません。
身分証明書が無くて生きていけるの??と思うかもしれません。ですが、無くても問題なく生きていける方法が1つあるんです。

「村から出ない」

つまり、彼らの中には生まれた時から一生を村で過ごすことが決められている子がいるということなんです。学校で勉強をしても大学に行けない子がいる。学校で勉強をしても自分のなりたい職業に就くことができない子がいる。ナミビア国内すら旅行をすることができない子がいる。なんかすごい現実を突きつけられる情報でした。この身分証明書の問題に関しては今後政府が何かしらの措置を取ってくれることを期待したいところです。子どもたちの夢のために!!

f:id:TPVC28-Namibia:20160615043512j:image
ということで長々と書いてしまいました。最後に帰り道にあった村のお父さんたち。何やら楽しそうな話し合いをしていました。