ワン・イヤー・イン・ナミビア -365日のブログ-

2016年1月1日、人生初となる1年間まるまるナミビア暮らしが始まった。アフリカ大陸で過ごす1年間。青年海外協力隊としての活動や、今の自分を記録に残していくための1年間限定ブログ。

なんでも名前で勝手に判断しちゃダメ

2016年6月13日、天気晴れ。

さぁ今日からまた新しい一週間のスタート。相変わらず朝は冷え込んでいます。朝のコーヒーの温かさが沁みる今日この頃です。

月曜朝はスタッフミーティングで始まります。月金しかない大事な打ち合わせなんですが、それにしても開始が遅い。6時45分からのはずが気づけば7時を過ぎてました。子どもたちもすでに外で朝会の隊形で並んで待っています。ようやく校長がやってきてミーティングスタート。今日は大事なことを確認していたようで遅れた模様でした。
とりあえず気になったのはDay of the African childrenに指定されている今週木曜16日は学校があるのかないのかという議題。これはナミビアの公立学校の年間予定に記載されている日なんですが、どうやら国民の祝日というわけではないようです。「去年は休みだった!」「確認をします!」などなど当日を3日後に控えているわけですが予定は未定。さすがナミビアだなと感じたところです。

それ以外にも何点か集金に関する話がありました。そういえば先週金曜日のペアレンツミーティングでもなんかお金の話があがっていたなと。ここはちゃんと理解しておきたいと思い、空き時間を使ってカウンターパート(活動パートナー)のMr.ゲンダをたずねてみました。するとやっと見えてきた今後のブンヤセカンダリースクールの大きな行事2つの全貌。自分が理解したわかる範囲でご紹介したいと思います。

①キャンプ
キャンプです。去年も「来週からキャンプをします!」という連絡があって、テンションが上がったのを覚えています。バーベキューするの?キャンプファイアーするの?とウキウキで話を聞いていたんですが、この「キャンプ」を日本語訳にしますと「勉強合宿」となります。
年度末に全国統一試験(National Exam)を受けるグレード10と12の全生徒を対象に行われるこのキャンプ。この試験を合格しないと進級できないグレード10と大学に行くとができないグレード12の生徒たちは当然必死に頑張りますが、彼らの成績は学校の評価と直結するために教員たちにも責任と気合が入ります。このキャンプは生徒の成績を上げるのがもちろん一番の目的ですが、教師が十分な指導時間を確保できるところや、生徒たちが好きなだけ教師にわからないところを質問できるところにもメリットがあるそうです。期間はなんと二学期終わりのホリディ全てと、試験日程期間中全てです。つまり、それぞれの教科担任には休みがないわけです。かなりハードなキャンプです。ですがそれもこれも全ては生徒たちが1人でも多く試験に合格するためです。
ここまで聞くとなんて素晴らしい行事なんだと思われるかと思います。やらない選択肢がありません。しかし問題はその費用です。1人あたりN$660の支払いが要求されています。この金額に対して保護者は不満があったようです。学校側としてはもう少し費用を加算したいところでしたが、交渉に応じて昨年度と同じ値段におさえたそうです。去年は教会のスペースを借りて実施したそうですが、それも宿泊費がかかるということで今年は学校で寝泊まりして行うことを検討している様子。なんとか経費を削減しようと努力をしていますが、それでもN$660というのはブンヤの村で生活をしている人々にとっては大金です。キャンプ実施に向けての今後の動きをしっかり見ておこうと思います。

②ツアー
ということでまたまたシンプルな名前の行事です。こちらもきっと勉強関係のものだろうと思っていましたらビックリ!なんと、ナミビア最大の国立公園エトーシャナショナルパーク5日間の旅が予定されているとのことです!!日本で言うところの遠足に近いのかなと思います。これはスゴイ行事です!!対象はグレード8と9の生徒で、期間はキャンプと同じく二学期終わりのホリディ中に実施されるそうです。
今回が初の取り組みらしく、いろいろと見えないところで先生たちが動いているようです。すでに教育委員会的なポジションとかけあって、このツアーにかかるバス代とガソリン代などの交通費の全てを国が負担してくれるように取り付けたとのこと!ものすごいやる気です。そしてあとは子どもたちの5日分の食費N$400を集めるだけ!...なんですが、やはりこれがキャンプ同様に簡単にはいかない問題です。家計に余裕の無い家がほとんどのブンヤの村で、子どもが遠足に行くためにお金を払うということは納得しづらいようです。
たしかになと感じる反面、遠足くらいはと思ってしまう自分もいます。日本でも遠足や宿泊学習、修学旅行を実施する際は大金が動きます。なのでその都度事前に保護者の方にかかる費用の内訳を提示するわけですが、これまでその費用に関して何か意見をもらったことは一度もありませんでした。このツアーはお金が集まらなければ実施はできません。果たしてどのような結果になるのか。こちらも気にしておきたいと思います。

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学校側と保護者側、それぞれの考え方や置かれている状況などがありますが、結局はみんな子どものためを思っていることは間違いないのかなと思います。お金がないと何もできない現実を少し寂しく思うと同時に、ドリルやテストに実験キットなどなどお金でなんでもできちゃう日本という国もこれでいいのかななんて思う自分がいたり。考え出すと難しいですね。