ワン・イヤー・イン・ナミビア -365日のブログ-

2016年1月1日、人生初となる1年間まるまるナミビア暮らしが始まった。アフリカ大陸で過ごす1年間。青年海外協力隊としての活動や、今の自分を記録に残していくための1年間限定ブログ。

長い長い地球の歴史の中で今自分が確かにここに存在することに感動を覚える

2016年5月24日、天気快晴。

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ブランドバーグ出迎える最後の朝はこの2日間の登山による筋肉痛で目が覚めました。それでも前回のムランジェ山の時ほどではないので少しは鍛えられたのかなと。それにしてものどが渇く!持ってきた新品の水は保険として1本は残しておこうと決めていたのですが、それ以外はもうほぼ空。なので、ため池の水を飲むしかないんですが意外とすんなり飲めるので朝からお湯を沸かしてコーヒーやらお茶やらで身体を温めるのと同時に水分の飲み溜め。登山的には一度の水の大量摂取あんまり意味はないらしいんですが、とにかく水分を欲している今の自分には最高に沁みました。

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今日は下山するのみです。初日にテントを張ったところまでまずは戻り、そこからスタート地点を目指します。出発は9時半。絶景を目の前にしながらひたすら登って来た道を下っていきます。

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昨日のピークアタックの途中や昨夜キャンプをした場所の近くでも見られたのがナミビアに大昔に住んでいたサン族と呼ばれる人々が岩に描いた古代の壁画の数々でした。古いものでおよそ5000年前に描かれたものだそうです。壁画の中で多く見られるのが動物の絵。これは、その場所でどのような種類の動物を見つけることができるのかという情報であり、狩猟採集を生業としていたサン族の人々にとってはとても重要な意味を持つものだったそうです。

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この壁画に関してはナミビアのグレード8(8年生)から始まる歴史の勉強で一番最初に学習する内容で、ナミビアに大昔にヒトが住んでいたことを証明する重要な手がかりであることを子どもたちは理解します。自分もすでにこの項目は一度目を通していたので初めて見る壁画にテンションが上がりました。それにしてもヒトの姿やそれぞれの動物の姿など、どれも非常に特徴を捉えていてビックリ!大昔の人々の芸術センスに刺激をいただきました。

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下り続けているとだんだん景色も低くなり、後ろを振り返るとこんなに険しい坂道を自分は登ったんだというなんとも言えぬ感動がありました。今日は太陽を背にして自分の影をひたすら追うように下山をしていたので、首の辺りがジリジリと。高度も下がると気温も高くなり風も無くなってくるので、下山も暑さとの戦いでした。

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「ブランドバーグ」とは、アフリカーンス語オランダ語やドイツ語において「炎の山」という意味である。これは太陽光を浴びている時に、この山が時々赤く見えることに由来している。なおダマラ族は、この山を「ダワレス」と呼ぶが、これは「燃えている山」という意味であり、意味としては似ている。この他ヘレロ語においては「オムクルバロ」と呼んでおり、こちらは「神々の山」という意味である。
(wikipediaより)

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正午を過ぎるといよいよ暑さもピークになり、炎の山の最後の試練がやってきました。視界に捉えられたスタート地点に向けて歩みをすすめ続けます。そして13時半、大きなケガをすることなく無事に下山することができました。この時の帰ってきたー!感も山登りの醍醐味の一つですね。そして、車で迎えに来てくれていたドライバーが差し出してくれたキンキンに冷えたビール!!もう最高!!!ブランドバーグ制覇を祝っての仲間との乾杯の瞬間は、自分のナミビア生活の思い出の1ページになりました。

2日前も13時半頃に登山を開始したので、およそ48時間をブランドバーグで過ごしたことになります。初めての山でのテント泊、ガスコンロを使っての夕飯作りに満天の星空。大自然の中で生活した2泊3日は貴重な体験の連続でした。