ワン・イヤー・イン・ナミビア -365日のブログ-

2016年1月1日、人生初となる1年間まるまるナミビア暮らしが始まった。アフリカ大陸で過ごす1年間。青年海外協力隊としての活動や、今の自分を記録に残していくための1年間限定ブログ。

"人"という字は一人ではできないんです 人という字はあなたとわたしでできているんです

2016年4月28日、天気晴れ。

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今日も出勤しますが昨日と同じグダグダ4時間勤務。違ったところといえば、朝ミーティングがあったこと。そして、勤務終了の12時近くになると同僚たちが職員室に集まって何やら落ち着かない様子だったことです。その理由を聞いてみると
「まだ英語とルカンガリー(現地語)の成績が出てないんだ」
とのことでした。成績表を渡すのは明日ですが、まぁ特に焦ってるわけではないみたいでした。この余裕、寛大ですね。全部の成績が出たらそのあと一人一人に手渡す成績表を印刷して、学校印を押して、担任がサインを書いてといろいろやることがあるのですが、彼らにとっては別に問題ではないようです。自分はクラス担任ではないので、一足お先に仕事を終えて家に帰りました。

家にいたってやることがあるわけでもないんですが、今日はとにかく歩きたい気分でした。いつの間にか4月も残り3日。いろいろとあった4月ももうすぐおわります。そして、明後日から約1ヶ月ブンヤを離れるのもあって、今のブンヤを目に焼き付けておきたいなと思い、昼ごはん後、カメラを持って村周辺の散策に出かけました。

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ナミビアにとって4月の終わりは雨季の終わりを指します。先月末に村散策をした頃は川沿いはいたるところで洪水して、あたり一面が水の鏡のようになっていました。そして、この時期の川には白い蓮の花が咲き乱れています。少し前は黄色い花の絨毯が色鮮やかでしたが、黄色の後には白い水面の絨毯です。
ようやく水も少し引いたようで、今日はさっそくカヌーを漕ぐ女性と出会いました。(あまりに水が多いとカヌーは少し危険で難しいようです。)

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「コジマーーー!センセーーー!」
川沿いを歩いていると子どもたちの声が聞こえてきました。カヌーを漕ぐのは大人だけではありません。子どもたちもカヌーを漕ぐのはお手の物。4人でだってバランスよく乗りこなす彼らの姿にカバンゴ族(この近辺の民族)の生活を垣間見ました。それにしても、遠く離れたところから彼らはよく自分を見つけます。視力もいいんだろうなと。

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そっちに気を取られてると別の方からも声が聞こえてきました。...いつの間にか村を歩いているだけで子どもたちが声をかけてくれるようになったことが素直に嬉しかったです。呼び捨てですが問題なし!加えて、第一声で「サヨナラー」と言ってくる子もいますが、発音バッチリなのでよし!!

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子どもだけではなく、村の大人たちとの出会いもまた散策の楽しみの1つです。
「オレの写真も撮ってくれ!」
牛飼いの男性もまたブンヤで見られるカバンゴ族ならではの姿かもしれません。大人だけではなく学校に通う子どもたちも含め、カバンゴの男子はそれぞれに自分の牛をもっています。牛の群れを先導する彼らの姿に漢らしさを感じます。

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川沿いを離れて道路沿いまでやってくると、一学期休みに入った子どもたちがお店番のお手伝いをしていました。家族が作ったファットケーキと呼ばれるドーナツのようなものを売っている彼ら。彼らにとって学期休みは家の仕事をする期間です。どこかに旅行に行く子どもはおそらくいないと思います。彼らはこのブンヤの村で学期休みを過ごします。そして、彼らにとって家族と一緒に過ごすことのできる時間が何よりの幸せのようです。今だからわかるこの幸せ。ナミビアに来て気付いた家族の大切さです。

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そして魚釣りも子どもたちの大事な仕事の1つです。釣った魚を道路沿いで売ってる彼ら。もちろん売り上げは彼らのお小遣いではなく家族のものです。家族の一員としての自分の役割をしっかりと務める彼らの姿。家庭科学習は彼らにとってはもはや必要が無いのかもなと感じるところです。

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そして、散策の最後に出会ったこの子。自分が授業を受け持ってる学年の子では無いのですが、自分が来るのを遠くから待って
「コジマー!バー!」
と元気よく言って家に帰って行きました。また心が温かくなった瞬間でした。自分は1人では無いんだなと感じさせてくれる村の人々との触れ合い。今日歩いただけでも何人の人と出会って挨拶して声をかけられたことか。二学期からはまたこの村のために頑張らないといけないんだよなと感じた1日でした。

そして散策あとのビールが沁みました。
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