ワン・イヤー・イン・ナミビア -365日のブログ-

2016年1月1日、人生初となる1年間まるまるナミビア暮らしが始まった。アフリカ大陸で過ごす1年間。青年海外協力隊としての活動や、今の自分を記録に残していくための1年間限定ブログ。

電話やメールではなく手紙じゃないと伝えられない想いがある

2016年4月13日、天気晴れ一瞬くもり。

テスト期間突入です!今日から職員の出勤時間は7時半になりまして、のんびりと朝の時間を過ごしてからいつもより明るい道を歩いて通勤。で、職員室に入ったらもう会議始まってるし!カタチ的には自分が遅刻した感じになってしまいましたが...7時半って言ってたよね!?10分前に到着したんですが、会議に間に合わなかったのは事実。明日は7時出勤に切り替えます。

さぁ、ということで今日から7日間に渡って行われる学期末テスト。ですが、実はグレード11と12(シニアセカンダリー)の試験はもうすでに1週間前から始まっていました。学年によってテストの数が異なるためです。これらの試験のスケジュールは全て州の教育委員会的ポジションが決めていて、州で共通の日程になっています。そして、グレード4から7までのシニアプライマリーはいよいよ今日から試験がスタートしました。

初日の本日はEnglish(英語)の試験になります。で、この英語の試験だけ2回行われるんです。こちらでは2つのテストをPaper1とPaper2という呼び方で分けています。算数などのテストもこの2つに分かれていることがありますが、今回は英語のみ。2つの違いは試験内容にあります。読み問題、書き問題、知識を問われる問題、技能を問われる問題、思考力を問われる問題などなど、その性質によって教科のテストを2つに分けているそうです。

f:id:TPVC28-Namibia:20160414021717j:image
今日の英語の試験はPaper2の方でした。English Paper2で問われるのは「書く能力」です。とりあえず、まずは本日実施されたテストをご覧ください。グレード5の問題になります。

f:id:TPVC28-Namibia:20160414014140j:image
f:id:TPVC28-Namibia:20160414015440j:image
f:id:TPVC28-Namibia:20160414015659j:image

SectionAの問題はエッセイを書きなさいという内容です。トピックが4つ用意されていて、そこから1つ選んで書きます。
①将来の夢
②私たちの美しい学校
③両親が私に買ってくれた犬
④オモチャの鉄砲で鳥にいたずらをしていたところを警察に見つかり捕まりました。さて、次に何が起こったか?

f:id:TPVC28-Namibia:20160414023000j:image
まぁまず④なんて選ぶわけないですよね。①も見た限りいなかったなと。1番人気は②でした。ですが、美しい学校というよりは、学校の紹介文を書いてる子がほとんどでした。

続いてSectionB、こちらは手紙や日常会話といった短めの文章を書く問題です。こちらもトピックが3つ用意されていてそこから1つ選択式です。
①ルンドゥの街に住んでいるおじさんに、学校の制服を買うためのお金をお願いする手紙を書く。
②母を亡くしたあなたの親友を元気付ける手紙を書く。
ヤマアラシとイボイノシシの会話の続きを書く。

えーっと重いですね、テーマが。まぁ①は子どもたちにとって共感できるところがあるのかもしれませんが、テストでわざわざ書かなくてもと。そして②はまたテーマが難しい。グレード5の子がそんな手紙を書けるのか?そしてある子の回答用紙に目がとまりました。

f:id:TPVC28-Namibia:20160414020917j:image
My mother is buried in Oshakati.「私のお母さんはオシャカティ(ナミビアの都市の名前)に埋葬されています」

このタイトルで始めちゃうの!?テスト用紙に何気なく印刷されたこういう文章が子どもに与える影響を痛感したところです。この子の文章はそもそも手紙にはなっていないんですが、その後に続くOne day(ある日)的な内容に、もしかしてノンフィクションなのかと疑ってしまいました。この他にも手紙問題ではおじさんに書くという指定があるにも関わらず、Dear motherで書き始める子がいるなど、書くだけではなく読むところにも課題があるのだなと感じました。

そしてもう1つ、面白かったのが③の会話の続きを書きなさいという問題でした。自分だったらどう書くかなといろいろ想像していたんですが、子どもたちはどう書いたかというとこちらです!

f:id:TPVC28-Namibia:20160414022114j:image
Good morningのやりとりを繰り返すこと5回‼︎いやー、これを挿絵を見ながら想像すると笑いが込み上げてきてしまいました。でも、これを間違いとは言い切れないなと。ひたすら「おはよう」を言い合うという新たな楽しい会話のカタチかもしれません!そして、この問題を選択していた子の回答はどれもこのおはようのおうむ返し。グレード5の子たちの英語の学習状況を垣間見ることのできたテスト初日でした。

f:id:TPVC28-Namibia:20160414023437j:image
それにしても、グレード5、日本の5年生段階でこのレベルの英語をナミビアの子たちは習っているわけです。もちろん、文法や書いている内容的にはかなり厳しいものが感じられましたが、それでも日々英語の学習を積み重ねている彼ら。日本の英語教育でこのレベルの英語は何年生に相当するのか、気になったところでした。写真はテストに向けてペンを新調した普段はやんちゃな少年。気合は十分な様子です!
テスト初日終了です。